鉛筆で「人物」を描く手順について解説していきますが、

 

「目」「鼻」「口」の描き方については別の記事で詳しくまとめていますので、本記事では描き方の詳細は多少割愛させてもらう部分もあります。

 

解説の中でそれぞれの描き方の記事リンクを貼っておきましたので、そちらを参考にしてみて下さい。

 

前半は「女性編」、後半は「男性編」となります。

 

鉛筆画 「人物-女性編」

まず女性を描く時は「なめらかな肌」を意識することが重要です。

鉛筆の芯先を一定以上にとがらせ、鉛筆を寝かせて顔の「面」を意識しつつ慎重に描いていきます。「線」と「線」の間を空けずに描写していくことが肝となります。

また顔におうとつが少ない分、「うっすらとした影」をいかに表現するかということが大切になってきます。

 

人物-女性編 「使用した道具」

今回使用した道具は、

 

  • 10Bの鉛筆
  • 4Bの鉛筆
  • シャーペン
  • 電動消しゴム
  • ノック式消しゴム
  • さっぴつ
  • 綿棒
  • ティッシュ
  • 顔の資料
  • ケント紙(必須)

 

※顔の写真参考サイト

O-DAN 

足成 

ptohoAC 

写真検索さん

 

重要な補足

1、紙はケント紙を使用して下さい。100円均一のケント紙は質が悪いので絶対にやめて下さい。

 

2、私は「濃さ」をしっかり乗せることを重要視している為、今回は4B、10Bをメインで描きました。

 

人物-女性編 「描き方」

【輪郭線】

私はリアル系の絵を描くなら、サラッとトレースをすることをおすすめしています。

 

トレースのやり方は以下の記事でまとめています。

 

トレースに抵抗がある人は方眼マスを引く「グリッド」で輪郭線を転写してみて下さい。

 

グリッドの解説動画はこちらです。外人の解説ですがイメージはつかめると思います。

 

 

理想のモデルを探し、トレースダウンします。

 

 

【目】

 

6B~10Bの鉛筆をピンととがらせ、目から描いていきます。やはり目から描くのが一番その後のバランスを取りやすいと思います。

 

「目の描き方」の注意点、ポイントは以下の記事で詳しくまとめていますので一読願います。

 

 

目じりの辺りは鉛筆をかなり寝かせた状態でおうとつを意識しつつ影を付けていきます。

そして、人差し指にティッシュを巻き付けぼかしていきます。

 

 

電動消しゴムを使い粒のような小さい光を表現していきます。紙を描きやすい方向にグルグル回転させて描いていって下さい。

 

目の下のシワもできる限り忠実に描いていきます。

 

【鼻】

 

今回のモデルは左目を描く前に鼻から描いていく方が描きやすかったので、10B、4B、シャーペンで先に鼻を描いていきます。

「鼻の描き方」のコツは以下の記事を参照願います。

 

 

目からつながる影をある程度描いたら、鼻の穴を10Bで濃く描いていきます。

 

この方が濃さの基準ができますので、比較的描き進めやすくなります。穴の下をさっぴつを使ってぼかしていきます。

 

 

【頬】

 

少し進みますが、下の画像で示した矢印のように、顔のふくらみがどうなっているかじっくり被写体を見ながら「顔の面」を表現していきます。

 

10B、4Bを寝かせてやさしく「面」描いていき、ティッシュ、綿棒、さっぴつでぼかしていきます。

 

 

こういった「顔の面」を描く時の、「手の動かし方」や「鉛筆の芯先」や「鉛筆の寝かせ具合」等、細かい情報は通常速度のチュートリアル動画で学ぶの一番です。

 

 

私の方でも動画にまとめています。

 

【口】

 

次に「口」を描いていきます。

 

口の基本的な描き方はこちらです。

 

今回の被写体の顔の中で一番難解なパーツが「口」でした。上唇に無数のシワがあります。

 

手順としては、10Bで先に真ん中の線を描き、その後大まかに「目立つシワ」を描いていって、それらをガイドにしつつ、徐々にアプローチしていくという流れしかなさそうです。

 

根気との勝負です。

 

 

ある程度、シワの線を引いたら電動消しゴムも駆使してさらに細かい描写をしていきます。

 

 

あらゆる道具を駆使して、ある程度の形までもってこれたらひとまず良しとします。

 

重要な補足
口のシワに限らずこういった「細かすぎる描写」(例えば象の皮膚のような無数のひび割れ等の描写)をする時の一つの考えとして、
「寸分違わず正確に描写する必要まではない」ということです。

 

もちろん神経質なぐらい正確な描写ができれば、被写体通りの迫力ある絵に仕上がることは仕上がりますが、

 

絵の場合「時間」「1作品に要する体力、精神力」というものに限りがあるわけです。

従って「寸分違わず正確に描く」となるとスーパーリアリズムの世界でない限り、非効率過ぎる描き方になってしまいます。

 

ですので「時間」「1作品に要する体力、精神力」、それらの兼ね合いを考慮して進めた場合、

例えば今回の口のシワだったら、しっかり陰影のポイントを押さえ「誰がみても自然な口のシワ」に見えればもうそれで良いわけです。
効率を意識しながら描くことも非常に大切です。

 

 

下唇も繊細に描いていきます。

 

【頬】

 

どんどん描き進めていきます。

頬のような「広い面」を描写していると、どうしても鉛筆特有の「筋っぽい感じ」がでてきてしまいます。

 

そうならない為には、鉛筆を寝かせ気味にして面を意識しつつ丁寧に色を乗せていき、指や指に巻き付けたティッシュでふわっとぼかすと効果的です。

 

筋っぽくなってしまったら、白く空白になった細かな空間をピンポイントでシャーペンや鉛筆で円を描くように埋めていってみて下さい。

 

さっぴつやティッシュも多用してみてください。

 

 

ちなみに、モデルによっては「小さいニキビの集合体」「細かい毛穴」がある場合がありますが、

そういった箇所の描き方は下の記事でまとめていますので参照願います。かなり参考になるかと思います。

 

【最終調整】

 

顔に限らず、鉛筆で何かの形を表現するには絶対に「濃さ」を乗せなければなりません。濃さがあるから形がハッキリしてきて「鼻」だの「口」だのと、物体を認識できるようになるわけです。

 

そこで、被写体通りの濃さが乗っているかどうかを確認するための効果的な方法の一つとして、絵を「逆さ」にして見てみるということです。

 

 

 

人間の目は長時間同じ物を見ていると慣れが生じてきてしまい、被写体との濃さの違いが認識しづらくなってきてしまいます。

 

一度、絵と被写体を逆さにして見てみて下さい。驚くほど見え方が変わってくるはずです。描写漏れなども再確認できます。

 

最後に狂ったように描き込み、微調整をして完成となります。制作時間は40時間程です。

 

別のモデルですが、描き方の大まかな流れとなるメイキング動画を撮影しましたので是非見てみて下さい。

 

 

鉛筆画 「人物-男性編」

男性はごつごつした肌質、シワ、ヒゲを忠実に描くことで男性の雰囲気がグッと増してきます。

これらを表現するポイントは「濃い部分は躊躇せず6B~10Bでしっかり濃さを乗せる」ということです。これから説明する男性の描き方でも目元の影をがっつり9Bで濃く描いています。

適切な濃さを乗せるということは模写において一番大切なことだと私は考えています。

 

人物-男性編 「使用した道具」

 

今回使用した道具は、

  • 9Bの鉛筆
  • 4Bの鉛筆
  • シャーペン
  • 電動消しゴム
  • ノック式消しゴム
  • さっぴつ
  • 綿棒
  • ティッシュ
  • ケント紙(必須)
  • 成人男性の資料

※成人男性の資料参考サイト

O-DAN 足成 ptohoAC 写真検索さん

 

意識するポイントは各所で解説していきます。

先程も言いましたが、リアルな人物を描く時は躊躇せず6B~10Bをどんどん使っていくようにして下さい。

濃さを出すことで「リアルな顔」と認識できるようになりますので。

※初めのうちは「HB」辺りからスタートして徐々に濃さを乗せていくという流れでも大丈夫です。

 

人物-男性編 「描き方」

【輪郭線】

 

成人男性の顔をトレースします。

トレースのやり方は以下の記事でまとめています。

「トレースのやり方」

【目】

 

9Bの鉛筆をとがらせ目、まぶたから描いていきます。

ふくらみを意識しながら鉛筆で描写し、その後さっぴつでぼかしていくという流れになります。

「基本的な目」の描き方はこちらの記事で解説しています。

「基本的な目」

 

私は模写に限っては毎作品の描く順番をなるべく同じになるよう意識しています。

「右目」→「眉間」→「左目」
→「両頬の上の方」→「鼻の穴」→「鼻」
→「口」→「口の上」→「両頬の下の方」
→「あご」→「おでこ」→「髪」
→「その他(首、服等)」・・・といった感じです。

 

多少は前後することもありますが。

さらに順番を細かく言うと、顔の各パーツにおいてほぼ必ず「濃い部分から」描いていきます。

その方が、「ここが一番濃い部分だな」という濃さの基準が自分の中で設定出来るため、その後の中間色、薄い部分への移行がスムーズに行えるので。

 

この辺りの人物画を描く上での「ルーティン化」については下の記事でも詳しく解説しています。

 

左目は濃い影の部分も同時に描きました。先ほども言いましたがその方が目安ができる為、描き進めやすいです。

まぶたのあたりもそのまま9Bで描いていきます。

サンドペーパーで先をとがらせた電動消しゴムで、まぶたのシワや光を表現していきます。

ノック式消しゴムで線状の光も表現していきます。

 

【鼻】

 

次はを描きます。

「基本的な鼻」の描き方は下の記事で解説しています。

「基本的な鼻」

鼻も最初に黒い影の部分を9Bで思いっきり濃く描いていきます。

ザックリですが鼻のふくらみを赤い矢印で示しました。

 

鼻はふくらみをしっかり認識して、そのふくらみに沿って描いていくことが重要です。

9Bの鉛筆を寝かせて筆圧を抑え、繊細に形を描いていきます。写真と見比べ同じぐらいの濃さになっているか意識してみて下さい。

描いたら指や指に巻き付けたティッシュでふわっとぼかして鉛筆特有の筋っぽい感じをなじませていきます。

 

次は難解なヒゲですが・・・

ヒゲは白髪が複雑に重なっている為、少し特殊な描き方を用いて描きました。

こちらは別途オンラインコミュニティの方でお話ししていきます。

 

【眉間、おでこ】

 

頬やこめかみのあたりはおうとつがどうなっているか、つまり「面を意識する」ということがとても大切です。一度鏡を見て自分の顔と写真の顔を見比べてみることをおすすめします。

ここも9Bを寝かせて繊細に描いていき、指や指に巻き付けたティッシュでふわっとぼかしていきます。

 

おでこも左側の濃い髪、耳をある程度塗ってから描いていきます。矢印で示したようにふくらみを意識して描いていきます。

眉間の辺りやおでこのおうとつも形状をよく観察して描いていきます。細かいところは綿棒、さっぴつでぼかしましょう。

ぼかす時も広さに合わせ最適な道具でぼかすようにしましょう。

 

光の強い色の薄い部分はさすがに9Bだと濃すぎるので、4B、シャーペン、綿棒、さっぴつを使って繊細に表現していきます。

上の画像ぐらいの肌感を出せるようになれば、今まで説明してきた作業の繰り返しで「リアルな顔」を表現できるようになります。

基本は「ふくらみ、おうとつを意識しつつ鉛筆を寝かせて描いていき、適切な道具でぼかして鉛筆の筋っぽい感じをなじませていく」これの繰り返しというだけですので。

もちろん鍛錬は必要ですが。

 

解説が長すぎるのも良くないと思いますので、最後に完成した作品を掲載しておきます。

 

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