「絵がうまくなる為にはどうしたらいいか・・・」と自問自答しつづけてきました。

 

その答えはやはり「長く描き続けること」しかないのだと思います。

 

私も右往左往しながら何とか11年間絵を描き続けてきました。

 

絵を長く描き続ける為には「頑張るぞ」と意気込むよりも、ふわ~っと「続ける」ぐらいの平たい意識を持つことも時には重要なことだと個人的には思います。

 

それにいつも肩に力を入れて絵を描いていては、絵を描くことが労働のようになってしまい楽しくありません。

 

そこで気楽に読めて、わかりやすく解説された鉛筆画の入門書を紹介したいと思います。実際私も読んできたおすすめの入門書です。

 

読みやすいながらも「正しい学び方」ができる良書です。

 

始めに一つお伝えしておくと入門書は「1画材で1冊」持っていれば十分ということです。

 

やはり実際の修練で得た「感覚」に勝るものはないからです。

 

入門書1 視覚デザイン研究所「鉛筆画ノート」

この入門書は1冊で様々な質感の物の描き方を学べます。

 

衣服の表現、おたまのような金属の表現、街並みや山の風景の描き方、動物の毛並みの表現、人物の表情の描き方など、多岐に渡ります。

 

またそれぞれのモチーフに最適な鉛筆の種類も記載されています。

 

 

 

もちろん基本の鉛筆の知識、手の動かし方もしっかり記載されていて、単なる練習としてのデッサン入門書ではなく「鉛筆画」という一つの絵としての完成までの技術、構図まで詳しく解説してくれている入門書です。

 

この入門書を出版している「視覚デザイン研究所」からは色鉛筆画や水彩画など、幅広い画材を網羅した入門書が発行されていますので、興味のある人は是非調べてみて下さい。

 

入門書2 「人体のデッサン技法 BY JACK HAMM」

「嶋田出版 人体のデッサン技法 BY JACK HAMM」です。この入門書はとにかく「人物を描くこと」に焦点を当てています。

 

顔に関しても「目」の描き方、鼻の描き方、口の描き方等、パーツ一つ一つで細かい解説を入れてくれています。

 

 

また若い女性の描き方、ゴツゴツした中年男性の描き方、子供の描き方等、年代別でも描き方を解説してくれているので、今後の商業絵の展開にも必ず役に立てると思います。

 

ちなみに鉛筆でリアルな髪を描く手順は以下の記事で紹介しています。

 

顔だけではなく体全体の描き方も詳細に解説されていて、人体学的な観点を踏まえて骨格の描き方、筋肉の描き方を図解で示してくれています。

 

人体に特化している入門書をいくつか読んできましたが、ここまで描き手目線に立ってくれている入門書も中々ないかないのではないかと思います。

 

この入門書のはしがきで「手で引いた線にはそれを描いた人の心、いわば生命の鼓動が写し出されているのです」という一文があるのですが個人的にはこの一文がとても好きでした。

 

これから鉛筆画を始める人というひとにおすすめの道具はこちらの記事で紹介しています。

 

最後に 「人物画」について

人物画について少しお話をさせて頂きたいのですが、これから絵を学ぶ人という人にとってそれぞれ描きたい絵の対象、分野があると思うのですが、

 

商業美術でも純粋美術でも幅広い意味で「人物を描く技術」が求められていることは間違いないと思います。

 

私も主に鉛筆で人物を描いています。一応作品を貼っておきます。

 

 

商業の分野でも漫画等は当然必須であり、雑誌、広告の人物のイラストや、最近ではソーシャルゲームのキャラクター等生活していてもその需要の多さは目に付きます。

 

純粋美術でもダ・ヴィンチ、ピカソ、ゴッホ、ムンク、フェルメール等、著名な画家の中で人物画を描いていないという画家はほぼ皆無と言っていいぐらい人物はよく扱われるモチーフの一つだと思います。

 

話題になったバンクシーについても、人物画と何かを組み合わせた絵が数十億という高値で取引きされているぐらいです。

 

また、大して絵が好きではないという人ですら幼少期には必ず人物の絵をいくつか描いてきたはずです。そういう意味で人物画は絵の分野の中でも王道の中の王道と言っていいと思います。