ソフトパステルでリアルタッチの絵を描いているKeigoと言います。
この記事では一見違いのわかりづらい「パステル画」と「パステルアート」と「チョークアート」の違いについて解説していこうと思います。
「そもそも違いがあったの?」と思われる方もいるかもしれませんが、その辺りをなるべくわかりやすく紐解いてお伝えしていきますので、4、5分だけお付き合い頂ければと思います!!
1つだけお断りしておきますが、あくまで現代「2023」年でのお話となりますのでそこだけはご了承頂ければと思います。
それでは解説していきます!!
目次
パステル画とパステルアートとチョークアートの違い
1.「パステル画」
始めに解説していくのが「パステル画」です。パステル画とはその名の通り「パステル」という画材で描いた絵のことを指します。恐縮ですが上の作品は私がソフトパステル中心で描いた作品です。
世界的に有名なパステル画家としては「エドガー・ドガ」や、
「オディロン・ルドン」あたりになるかと思います。
もちろんパステルという画材だけではなく、その他の画材を使った作品でも有名ですが、広い意味での「パステル画家」として名を馳せたのがドガとルドンということになります。
このあたりの二人の生い立ちから成功までのお話は私の方で別記事としてまとめていますので良かったら読んでみて下さい。
さあそれでは「パステル画」とは厳密になんぞや?というところですが、
現代においてのパステル画の定義は、「ソフトパステル」「ハードパステル」「パステル色鉛筆」、最近では化粧品のファンデーションのような形状をした「パンパステル」、この4つのどれかで描いた作品のことをパステル画と呼ぶ、という認識で大丈夫かと思います。
さらに型枠をあまり使わず、パステルを普通に手で持って描いた作品のことを指す傾向が強いです。
まさに型枠を使って描いた作品の場合は、これから説明する「パステルアート」に分類されます。
そして「パステル画」という意味でもっと深堀りするならば「大部分をソフトパステルとパステル色鉛筆で描いた作品のことを指す」ということになります。
これは最近の世界的な流れを見ても明らかですね。海外アーティストの動画やWebを見てみても、「material(使用画材)」の欄に「soft pastel」「pastel pencil」という表記が多く見られますので、
まさに「ソフトパステル」と「パステル色鉛筆」が現代のパステル画としての「主要な画材」という認識で間違いはないはずです。その理由としては単純にソフトパステルが一番発色が良く、指で伸ばしやすいからですね。
まあこの辺の話は今回は割愛しますが・・・。
パステル画とパステルアートとチョークアートの違い
2.「パステルアート」
引用:https://www.namiko-kotodama.net/pastel/
次は「パステルアート」です。
まず「パステルアート」というのは、1995年にアーティストの「江村信一」さんという方が提唱したアートジャンルの1つになりますね。
「パステルシャインアート協会」という協会も起ち上げていらっしゃいます。
江村さんが提唱するパステルアートは、紙のサイズも小さめで縦横15㎝の正方形の紙に描かれた暖かい風合いが特徴的です。制作方法としても厚紙などを特定の形に切り抜いた「型のアート」で広く知られています。
江村さんのパステルアートから輩出された生徒さんも多数いらっしゃるようで、現在では色々な風合いのパステルアートが誕生しています。
引用:https://miraie-egao.com/pastelart/20110907/
だいたいはぱっと見で暖かさが伝わってくるような、ほのぼの可愛らしい作風がほとんどですね。
動画配信を熱心にされているパステルアーティストさんでは「水上さん」が有名な方ですよね。私も本当に素敵な作品を描かれる方だなあと感心しています。
あくまで日本においての「パステルアート」の定義は「型枠を使った可愛いほのぼの系のアート」という認識で間違いないかと思います。技法もだいたい共通していて、パステルを粉末状にしてこすりつける技法で描かれた作風がほとんどですね。
ただこれはあくまで日本独自の区分であって、世界的に見たら「Pastel Art」と言えば「パステルで描いた作品」全てを指すことになります。
引用:https://doshin-cc.com/lect/detail/42139
「パステルアート」は心理的、精神的な分野としても「癒しのアート」という意味合いで認知されているので、幅広い分野で重要な役割を担っているアートとも言えるわけですね。
パステル画とパステルアートとチョークアートの違い
3.「チョークアート」
「チョークアート」の発祥は、イギリスやオーストラリアのバーの看板に描かれた絵が最初と言われていますが、まあ発祥はわりと何でもいいかなと思います。笑
要は「現代日本で言う学校の黒板に書く”板書”と似たシチュエーションで描かれたアート作品の総称」という認識で問題ないですね。実際、最近の日本では黒板にチョークで描いたリアルチョークアートが話題になってTVなんかでも放送されていますよね。
引用:https://www.ns-artdesign.com/
ただ実際のケースで学校の黒板に描くとなると・・色々な規制があったりするので難しい部分もありますが・・。 一般的な「チョークアート」というのは「カフェなどの店先に置かれたボードに描かれた絵」のことを指す場合が多いですね。
商品やサービスを促進する意味合いで描かれた絵のことです。
使う画材としてはまさに学校で使う「チョーク」が主体となります。他の道具は、チョークを消す時に使う「雑巾」や粉をぼかす時に使う「綿棒」、チョークの先を削る為の「アイライナーシャープナー」あたりですね。
あとはリアル系に仕上げたければ色の理解や知識が必要になってきますので、ほぼほぼ似たジャンルの「パステル画」としての経験がものを言うのかなという気がします。
アートのスタイルとしては最近ではパフォーマンスとしての要素が強くなっているので、これからチョークアートを始めるという方は是非、動画撮影をしながら制作を進めていくようにして下さい。その成長過程の記録も必ずネタとして使えますので笑
パステル画とパステルアートとチョークアートの違い
まとめ
さあ3つのアートジャンルについて色々と解説してきましたが、まずはあなたが「やりたい!!」と直感で思うジャンルから始めれば良いと思いますね。
作品名:「夕景」
そして1つのジャンルにある程度慣れたら、他のジャンルについても少しのぞいてみるのも良いと思います。
私は最初にお伝えした「パステル画」が好きで今まで描いてきましたが、「パステルアート」でよく使われるコットンを活用してお気に入りの「夕景」の作品が生まれたこともあったので、他の分野の道具も臨機応変に試してみるというのも充分アリだと思います。
アーティストとしては間口を狭めないで、視野を広く持って色々と吸収していけると作品の幅が確実に広がります。ここまで読んで頂きありがとうございました!!