私は今まで色々な画材で絵を描いてきた画家のKeigoと言います。

 

鉛筆、色鉛筆、アクリル、油絵、水彩、デジタル、ペン画、パステルと色々使ってきましたが、ここ数年はソフトパステル、パステル色鉛筆に落ち着いています。せっかくこうしてブログを介してあなたにもお会いできたので、私のパステル画の作品をいくつか紹介しておきます。

 

 

 

パステルという画材は「暖かみ」という意味では他の画材と比べてもナンバーワンなんじゃないかなと思いますね。本当に見る人に幸福感安心感みたいなものを与えてくれる素朴な画材ですね。

 

さあ今回はそんな「パステル」という画材をメインに使って名を馳せてきた何名かのパステル画家を紹介していこうと思います。まあ私は堅苦しい話がめちゃめちゃ苦手なのですが、たまには・・少し形式ばって「名画から学ぶ」というスタンスもアリなのかなあなんて思います笑。

 

なるべく4、5分ぐらいで完読できるようにまとめてみましたので是非、最後までお付き合い頂ければと思います。よろしくお願いいたします!!

 

パステル画の有名な画家と作品
1.「エドガー・ドガ」

引用元:白いキャンバス

 

エドガー・ドガ(1834~1917)はフランス生まれの印象派の代表的な画家ですね。

 

ドガの作風としては、バレエのステージで踊ったり稽古に励んだりする踊り子を描いたものがかなり有名です。

作品名「エトワール」 引用元:西洋絵画美術館

 

ドガは銀行家の父のもとに生まれたので比較的裕福な家庭で育ちました。バレエを好み、オペラ座の定期会員になっていた為に、舞台裏や稽古場にも立ち入りが許されていたそうですね。なのでそこで直接見た風景を作品の中にリアルに投影できたわけですね。

 

ある意味、金に物を言わせて描いた作品と言えるかもしれません笑

作品名「ダンス教室」 引用元:西洋絵画美術館

 

技法としてはソフトパステルテレピン油を混ぜて作った即席の「パステル絵の具」で下地や基礎的な部分を描き、最後にソフトパステルの粉を刷り込んで仕上げをしていたようです。

 

余談としては、ドガは晩年、視力が弱くなってからパステル画に注力するようになりましたね。

 

 

作品名「浴盤」 引用:名画工房

 

他にドガの作風として有名なのが女性の入浴シーンを描いたものですね。女性の柔らかい体を写実色つよめに描いたこの裸婦シリーズはとても有名な作品群です。構図としては後ろ姿で描かれたものがほとんどのようですね笑

 

作品名「髪を梳く女」 引用元:アート名画館

 

モネなどその他の印象派の画家とも交流があったドガですが、彼はモネなどとは少し違った視点を持っていたようで、

 

風景よりも踊り子などの人物画や馬など「動きを含んだモチーフ」を好んで描いた画家と言えます。「静」よりも「動」に魅力を感じパステル画に深く精通してきた超偉大な画家がエドガー・ドガです。

 

豆知識

ちなみに冒頭でもお伝えしたようにドガは印象派として代表的な画家でした。このよく聞く「印象派」という言葉ですが、

 

「印象派」とは、描き手として読み取った「光」や「色」などの感覚を、そのまま絵に投影した言わば「画家目線の作風」のことですね。その画家が独自に捉えた世界を見る側も共有ができる、つまりは追体験を可能にしたような絵画とも言えるわけですね。

 

なので単純な「写実主義」とはまた違った分野になりますね。「印象派」という呼び名自体は、印象派の中心人物でもあるモネの作品「印象・日の出」に由来します。

パステル画の有名な画家と作品
2.「オディロン・ルドン」

引用:Pinterest
オディロン・ルドン(1840~1916)はフランスのボルドー出身の画家で油彩、パステル、木炭、版画など様々な画材を扱って作品を描いてきました。印象派の画家たちと同世代でありながらも、ルドンは象徴派として歴史に名を刻んだ人物です。また独特な幻想世界を描いた孤高の画家としても知られています。
男三兄弟の真ん中の次男として生まれたルドンですが、病弱だったこともあり生まれて間もなく田舎町に里子にだされ、11歳まで寂しい山奥で過ごしたということです。長男は母に溺愛され、三男はルドンが叶わなかつた建築家への道に進み父の期待に応えました。こういうことが影響してかわかりませんが、幼少期は暗くあまり人と話さない内気な子供だったようですね。悲しすぎます・・。
作品名「バイオレットハイマンの肖像」 引用:ノラの絵画の時間
抑えておいた方がいいルドンの有名なパステル作品としては、この「バイオレットハイマンの肖像」という作品ですね。ルドンが描いた肖像画の中では最も有名な作品です。個人的には、左の植物たちも美しいのですが、それよりも植物たちとハイマンとの距離感に視線が向いてしまいます。
バイオレットハイマンの周りにある絶妙な空間が「一種の怪しさ」を放っており、無意識下の世界を好んで描いたルドンの屈折した精神性がそこに垣間見える気がします。
作品名「グラン・ブーケ」 引用:MUSEY
他のパステル画と言えば、110年間、城の中に眠り続け人目に触れることがなかった「グラン・ブーケ」ですね。なんと長いこと眠り続けたことか・・笑 ちなみにこの作品は日本の美術館「三菱一号館美術館」さんが購入したようですね。
作品名「アルチュール・フォンテーヌ夫人」 引用:MUSEY
また肖像画としてもう1つの有名なパステル作品が「アルチュール・フォンテーヌ夫人」という作品です。これは裕福な実業家の奥さんを描いた作品ですね。この作品も先程の「バイオレットハイマンの肖像」と同様にモデルの周りに意図的に配置された深緑や青の空間が妖艶な印象を放っておりますね。両作品とも同一人物が描いた作品であることがしっかりうかがえる程、力強い作品だと言えます。
作品名「海の守護霊」 引用:MUSEY
さあ、ルドンについて簡単な半生といくつかのパステル作品を紹介していきましたが、ルドンと言えば「黒=ノワールと呼ばれる木炭主体で描かれた不気味なモノクロの作品群が広く知られています。
本記事では話が逸れてしまいますのであえて解説してきませんでしたが、せっかくここまで読んで頂いたあなたには是非「ルドン ノワール」で検索してもらって、ルドンの屈折した精神世界を楽しんでもらえたらなあと思います。笑
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!!