こんにちは!!人物画歴20年のKeigoです!

 

当記事では「鉛筆画のテカリと白い粒々を抑える方法」をズバリ解説していきます!!

 

鉛筆で絵を描いていると、黒く塗り潰した部分がテカってしまったり、

 

白い粒々の質感になってしまったりすることがあります。

 

この辺りで結構悩んでいる人が多いのではないでしょうか?今回はそれらの解決方法を出来るだけ詳しく解説していきます!

 

ただ始めにお伝えしておきたいのが、「鉛筆」という画材の特性を考えた場合、多少のテカリや白い粒々感がでてしまうのはもう仕方のないこと」ということです。

 

粉末状のドライな画材「鉛筆」表面に細かな無数の突起がある「紙」が掛け合わさった場合、ある程度こういった質感になるのはもう避けられないことなのです。

 

ただそれでも「ちょっとの知識と工夫」を組み合わせることで、だいぶテカリと白い粒々を抑えることができますので、

 

その辺りを解説していきます!!

 

1,鉛筆画のテカリを抑える画材「マルスルモグラフ8B」

テカリを抑える方法として「何かの技法を使うのかな?」と思った方もいるかもしれませんが、

 

ズバリ「ステッドラー マルスルモグラフ8B」という画材を使います。この画材はカーボン=「炭」が練込まれたカーボン鉛筆という種類の画材になりますね。

 

このステッドラーマルスルモグラフ8Bで黒く塗り潰すと、テカリが相当抑えられます。カーボンが含まれていることによって質感がマットになるわけです。

 

 

「普通の鉛筆とテカリ具合を比較検証」

「どれだけテカリを抑えられるの?」とお考えになると思いますので、普通の鉛筆「ハイユニ10B」「ステッドラー10B」とで比較検証をしてみました。

 

 

 

なるべく均一に光が当たるように卓上スタンドを真上からかざしてみました。結果が以下になります。

 

 

明らかにマルスルモグラフ8B(左)のテカリが少ないのがわかると思います。少ないというか「ほぼテカっていない」という状態ですね。自分も初めて使った時はテカリの無さにびっくりしました。個人的にもかなりお気に入りのアイテムですね。

 

さらに「カーボンの鉛筆」なので、ちゃんと「鉛筆画」というジャンルには収まることになります。相当神経質な方は納得いかないかもしれませんが笑 私は全く気にしないですね。

 

ちなみにリアルな人物画を描かれるある画家さんもツイッターで「マルスルモグラフ8B」の良さをつぶやいていました。

 

テカリが気になるという人は是非この「マルスルモグラフ8B」を試してみて下さい。

 

 

2,鉛筆画の「白い粒々」を抑える方法

上の鉛筆画は私が昔に描いた鉛筆画です。頬骨の辺りが特に白い粒々の質感になってるのがわかると思います。個人的にはこの質感は嫌いではないのですが「リアル」という側面から考えると不向きな表現になりますね。

 

この質感を嫌って苦しんでいる人も多いのではないでしょうか。

 

まずは「なぜこの白い粒々の質感になってしまうのか?」というところからお伝えしていきます。

 

白い粒々になる2大原因  その1「手の動きが大きくて粗い」

 

鉛筆を長めに持ち手を大きく動かすと、当然描写が粗くなり鉛筆の粉が紙の目に均一に入り込まなくなる為、結果的に「白い粒々」のような質感に見えてしまうわけです。

 

 

例えば人物画なんかでも、「頬」や「おでこ」や「首」などわりと「広めの部分」を描く時に手を大きく動かしてしまいがちです。私の経験からも明らかですし、共感してくれる人も多いと思います。

 

広めの部分は特に「早く描き切りたい!」という人間の心理欲求が働いてしまうので、こういった現象が起こりやすいわけです。

 

白い粒々になる2大原因  その2「芯先が丸いまま描いている」

初めのうちは芯先がピンととがった状態で描いていても、徐々に芯先が丸まっていき、その後そのままの状態で描き続けてしまうと、

 

鉛筆の粉が紙の目に上手く入り込まなくなる為、白い粒々の質感になりやすいです。とがっていれば密度が小さくなるのでその分、鉛筆の粉が紙の目に入りやすいです。

 

白い粒々を抑える5つの方法

 

それでは、この白い粒々を抑える為に有効な「5つの方法」解説していきます。あくまで「ある程度抑える方法」になりますので。

 

 

【方法1:手首だけを動かすような繊細な描写を意識する】

上でもお伝えしたように手を動かすストロークが大きければ大きいほど描写が粗くなり白い粒々の質感になりやすいです。

 

なので「小さい動きの連続を重ねていく」というイメージを持って繊細に描いていく習慣をつけるとかなり効果的です。

 

【方法2:鉛筆をこまめに削る】

常に芯先をとがった状態にキープするというのは不可能なので、

 

例えば人物画だったら「黒目を描き、次にまつげを描いたら一旦削ろう」とか、パーツパーツを意識して削るタイミングを設けていくとリズムよく描き進めていけます。

 

【方法3:折りたたんだティッシュで強めにぼかす】

私もよくやりますが、折りたたんだティッシュの「角」で強めにぼかすと上手く白い粒々が消えてくれる時があります。

 

ただやり過ぎると紙を傷めてしまうので注意が必要です。

 

【方法4:白い粒々をピンポイントでシャーペンや鉛筆やさっぴつでつぶしていく】

原始的で忍耐のいるやり方にはなりますが、この方法もかなり効果的です。

 

目で見て白い部分をそのままつぶしていけばどんどん色が乗っていきます。

 

【方法5:表面のキメが細かい上質のケント紙を使う。】

表面がつるっとしていて滑らかな「ケント紙」なら繊細な表現には最適です。紙の目も細かいので鉛筆の粉が入り込みやすいです。

 

お勧めのケント紙は「ストラスモア ブリストルパッド500 極細目」です。

 

15枚で4500円程とややお高いですが質は保証します。素晴らしいケント紙ですね。海外の有名な鉛筆画家さんも使っています。

 

 

3,鉛筆画のテカリと白い粒々を抑える方法「まとめ」

 

冒頭でもお伝えしたように「鉛筆」という画材の特性を考えるとある程度は「テカリ」「白い粒々」の質感になってしまうのはやむを得ません。

 

前述した「4つの方法」もあくまで私が今までの経験で得た知識になります。

 

ただ描写力が付いてくれば自然とカバーできる部分もでてきますので、技術を上げながら「自分だけの最適な方法」も模索していって下さい。