鉛筆でリアルな人物を描くには写真=「資料」が必要不可欠になります。
そして、その資料をプリントアウトして、トレースで描けばさらに人物画の完成度、作業効率が上がります。
(※トレースのやり方はこちらの記事で紹介しています。)
また、この初めの資料作りが後の作品の良し悪しに大きく関係してきますので、その辺りを含め、
写真=「資料」作りの際の簡単な手順、注意点をまとめてみました。
3、4分でサラッと読めるかと思いますので、是非一読願います。
資料作りの手順1 「資料を探す」
まずは理想とする人物をフリー画像サイトから探します。
その際はこちらの「O-DAN」が圧倒的におすすめです。かっこいい人物の写真が多数ストックされています。
ここで一つ重要なポイントとして「大きいサイズのファイルを選ぶ」ということです。
O-DANではだいたいですが、画像サイズを「大」「中」「小」ぐらいで選べるようになっています。(※選べない画像もありますが、極端に画質が悪いということはほぼありません。)
ですので、画像サイズを選べる場合は必ず一番大きいサイズを選ぶようにしてください。そうすれば後々、画質の鮮明な資料が作れますので。
何回かO-DANでダウンロードしてみればすぐに使い方は慣れますので。簡単です。
資料作りの手順2 「資料をモノクロにする」
画像をダウンロードしたら、画像加工ソフトPhotoshopで画像を開きます。
Photoshopを持っていないという人は、以下のサイトから代替えツールを探してみてください。これから説明する手順ぐらいでしたらおそらくどのツールでもできると思いますので。
今回は以下の画像をダウンロードしてみました。
基本的なところですが、鉛筆画なのでカラーの資料だと資料としては明らかに不向きです。そこでPhotoshopでモノクロ画像に変換します。
Photoshopで資料を開き、上部メニューの「イメージ」→「色調補正」→「彩度を下げる」を選択します。
そうすると一発でモノクロ画像が出来上がります。
ただ、描きあがった絵を何となく想像してみてください。上の画像のままだと、
濃淡のコントラストが無さ過ぎて、絵としての面白みに欠けてしまいます。このあたりの「鉛筆画を濃く描くことの重要性」については下の記事がおすすめです。
苦労して描いた絵なのに絵自体にインパクトがなければ残念な結果になってしまいます。
そうならない為にも、ここから再びPhotoshopにて「イメージ」→「色調補正」→「明るさ・コントラスト」と進み、明るさ、コントラストの値を変えながら「メリハリのある顔」に近づけていってください。
自分はこんな感じにしてみました。これの方が描き上げた絵を想像してみても、絵としてのインパクトが増しますし、何より強弱がある分、圧倒的に描きやすくなります。
資料作りの手順3 「描くサイズを決める」
あなたがよく描く絵のサイズに画像を変更します。
私はB4で描くことが多いので、Photoshopにて上部メニューから「ファイル」→「新規」と進み、表示されたダイアログボックスにて、プリセットを「B4」に指定しOKを押します。
B4サイズの新規カンバスが表示されるので、加工した画像をカンバス上にドラッグ&ドロップします。
そうすると、当然B4サイズと画像の大きさが一致していない状態だと思いますので「Ctrl+T」でB4サイズにだいたい合わせます。
この時重要なのが、顔のサイズが小さ過ぎると「目」や「口元」など細かい描写が必要とされる箇所が描きづらくなってしまいます。
さらに顔自体が小さすぎると絵としてのインパクトも欠けてしまうことになります。
従って、あなたが描く絵のサイズとそこに収まる顔のサイズとの比率を考慮して大きさを微調整してみてください、そうすれば後々描きやすく、仕上がりの良い絵になるはずです。
※重要な追記
上記で加工したデータをUSBに入れてコンビニでプリントアウトする時は、
必ず「カラーコピー」で2枚プリントアウトするようにしてください。1枚はトレース用、もう1枚は描く時に見る用で使って下さい。
なぜなら白黒印刷だと画質がガクッと落ちてしまうからです。
そうか?と思う人は試しに白黒、カラーの両方でプリントアウトして、2枚を比較してみてください。
違いがわかります。
まとめ
鉛筆でリアルな人物を描く為には、
・それなりの画質
・濃淡の調整
・適度な顔の比率
これらの条件がそろった資料が一番適していると私は考えています。
「リアルな絵」というのは、すでに「資料作り」の段階で明暗が分かれていると言っても過言ではないと思います。
是非、資料作りの参考にしてみてください。