リアル系のパステル画を描いている画家のKeigoと言います。いくつか作品を掲載しておきます。

 

 

今回は「パステル画」のおすすめの描き方の本を何冊か紹介していこうと思います。

 

 

まず始めにお伝えしておきたいのですが、パステル画に限らず絵の参考書は1冊か2冊持っていれば充分ということですね。「これは絶対手元に置いておきたい!」と思えるものだけを購入すれば大丈夫です。

 

 

買う時もネットで購入する場合は、「中古」というワードを足せば状態の良い古本も結構見つかりますので、なるべくお金をかけずに手に入れるようにして下さいね! 「メルカリ」なんかも良いと思います!本のタイトルをそのまま入れればわりかしヒットしますね笑

 

 

まあそもそも現代において紙媒体の「静止画の描き方の本」がどれぐらい意味をなすのか・・・?という疑問もなくはないですが・・その辺は最後の「まとめ」に私なりの考えをつづりましたので是非最後まで読んで頂ければと思います!

 

あっ今回紹介する本はもちろん私が実際に持っている本のみの紹介になりますのでご安心下さいね!アフィリエイトではございませんので!

 

ちなみに私はリアルパステル画家なので、やや・・そちら寄りの本の紹介にはなってしまいますが・・そこだけご理解下さい!

 

 

それでは始めていきます!

パステル画のおすすめの描き方の本
1.「パステル画ノート」

視覚デザイン研究所というところから出ている「パステル画ノート(定価¥2060)」という本ですね。カバーはハードカバーになっています。
この本の特色としては、パステルという画材についての基本知識から、紙の解説、製作例を元にした多彩な表現方法まで多岐に渡って学ぶことができるという点ですね。基本に忠実な「お堅めの本」といった印象です。ちょいちょい白黒のページもありますね。
初級者さん向けに初めのパステルを選ぶポイント紙の特徴を文章とカラー、白黒画像でまとめてくれています。文章はやや堅めなので読みやすいという感じではないですね・・笑
こんな感じでこの本は1つの作品のスタートからゴールまでを順を追って画像で解説してくれていますので、これはこれで制作過程を学べるという点では非常に嬉しいパートかなと思いますね。
この女性の作品は星野甲子久さんという画家さんの作品ですね。素朴で味わいがあって素敵な作品です。こういったプロでご活躍されている方の制作事例も見れちゃうのはありがたいですね。
上級編としてはパステル画を描く前段階の「下地作り」の工程も丁寧に解説されています。日本画用の水干絵具と方解末を混ぜて作ったものを下地として塗っていく工程ですね。
下地が乾いたらパステルで輪郭を描き込んでいき、その上から水彩絵の具や再びパステルでディテールを描き込み、完成となります。こういったパステルと他の画材や溶剤を組み合わせた作風は私も実は大好きなんですよね笑
ただまだまだこのあたりの分野には知識と経験が乏しいのが現状ですが・・。いつか挑戦してみたいです。
ただパステル画の初級者さんはまずは「ソフトパステル」「パステル色鉛筆」から入って基礎の描写を学びながらパステル自体に慣れていくという流れがベストだと思います。
さあそれでは、この「パステル画ノート」の感想を改めて短めにまとめると「基礎から応用まである程度学べる”教科書”っぽいややお堅めの本」といった感想ですね。教本としてしっかり作られた「良書」という捉え方で良いと思います。

パステル画のおすすめの描き方の本
2.「パステル画 名画と実践」

この本は小島俊男さんというパステル画家さんが監修された本ですね。オールカラーで¥2500になります。
ここ数十年に渡り小島さんが感じた”パステル画の広がり”についてから始まり、パステル画の起源や歴史についてや、ソフトパステル、ハードパステル、オイルパステル、パステル色鉛筆などの画材とその他道具のことを小島さん自身が解説されています。
小島俊男さんが実際に使われている画材も紹介してくれています。主に小島さん目線で語られていく教本になりますね。
実際に使われている道具おすすめの道具も紹介してくれています。ご自身の制作現場の風景も撮影してくれているようですね。
さらにこういった感じで、小島さんが1つの作品を手掛ける工程の中で、ポイントや注意点を流れに沿って説明してくれています。本当に素敵な作品だなと感じます。
まさに描写している最中の画像も掲載してくれているので、多少なりとも小島さんの人となりがうかがえる一場面なのかなと感じます。
こんな感じで人物画、風景画問わず小島さんの作品を通して、小島さん目線でポイントや注意点が語られていく流れになります。
エドガー・ドガ
エドヴァルド・ムンク
ルドン
マネ
後半の方では小島さんご自身や、上記のピカソマネムンクエドガー・ドガルドンなど、パステルに精通した画家たちの作品が掲載されていて、小島さんなりのご意見が打ち出されています。
この本のまとめですが教本としての感想は「小島俊男さんというパステル画家の作風やご見解に賛同できれば色々と納得がいく教本」といった感想ですね。この本も前述した「パステル画ノート」と同様に教本としてはしっかりと作られた「良書」という捉え方で良いと思いますし、充分購入する価値はあると思います。
ただこの本が発行されたのが20年・・・ぐらい前なので、一応「年月の経過」みたいなものは念頭に置いてもらった方が良いかなとは思います。まあそれでも隅々まで文章を読み込めば色々な知識が身に付く良書であることは間違いないですね。

パステル画のおすすめの描き方の本
3.「パステル画 技法と表現力を磨く50のポイント」

さあ次の本ですが、この本は基本が身に付いた方が「もっとステップアップしたい!」と思った時に読むべき本になりますね。まさに「ステップアップの為の本」という感じですね。オールカラーで¥1850になります。
現代パステル協会賞ホルベイン賞などを受賞されたパステル画家の高木匡子さんが監修された教本になります。
「ステップアップの為の本」とは言え、冒頭で画材など、基本的な話はしっかりしてくれていますし、パステルとしての基本事項もそれなりに解説してくれていますね。
さあ序盤以降、この本は一気に「応用編」に話が移っていくのが印象的です笑 点描の表現ハッチンググラデーション等、パステル画において役立つ手法を高木さんが得意とするやり方でどんどん教えてくれています。
デコボコの物体の上に紙を敷いてその上からパステルをこすりつけることで、そのものの形や模様を写し取る「フロッタージュ」という技法も解説してくれています。小さい頃に10円玉の上に紙を敷いて鉛筆でこすりつける遊びをやりましたよね笑 まさにアレです。
他には「スカンブリング」という重ね塗りの技法や、「プリンティング」という葉っぱの形などをそのまま写し取る技法も解説してくれています。著者の高木さんの画家としての経験の厚みが大いに感じられるパートになりますね。
もちろんトリッキーな応用ばかりではなく、動物や人物や風景などストレートなリアル系の描き方も解説してくれています。
ただやはり静止画の連続なので、どうやってそうなったのか?がイマイチ掴みづらかったりしますね。まあこれは教本あるあるですけどね・・笑。
さあこの本のまとめですが、発行されたのがわりと最近なので本としての見やすさみたいなものは大いに感じられますね。先ほど紹介した2冊の本に比べればだいぶ垢ぬけている印象です。
改めてですが本当に色々な技法を教えてくれる本ですね。ジェッソという下地剤と粉末にしたパステルを混ぜて即席の「パステル絵具」を作って多彩な表現をしたりと、本来のパステルの可能性から良い意味で逸脱した使い方などを教えてくれている本書は、まさに”優れた技術本”として高く評価できると思います。
ただ冒頭でもお伝えしたように、この本はあくまで基礎編ではなくステップアップの為の「応用編」という認識で購入を検討すべきだと思います。

パステル画のおすすめの描き方の本
「まとめ」

さあここまで何冊かのパステル画のおすすめの描き方の本を紹介してきましたが・・・、私個人として思うところは、冒頭でもお話したように「描き方の本は1冊か多くても2冊持っていれば充分」ということですね。

 

なぜなら描き方の本って意外と・・見ないものなんですよね・・笑 これは共感してくれる人も多いと思います。

 

「絵の上達」というのはやはり実践から学ぶことが大半ですし、実践に勝るものなしといった感じです。

 

なので本の中の活字はあくまで「活字」であって、絶対的に寄り添える物でもないですし、自分自身が体感で得た感覚の方が何より大切なわけです。もちろん教本の中でも技術的に役立つパートもありますので見たい時にはそのページをじっくり見れば良いと思います。

 

ただあくまで教本というのは「心のよりどころ」ぐらいに考えておくのが一番無難ですね。

 

 

デジタル化が進んで動画がメディアの主流となった現代において「紙媒体の描き方の本」としての位置づけは何なのか?と考えた場合、

 

「動画やネット記事と併用しながら活用する」というスタンスが一番自然で効率的なのではないかと私は思います。お互いの不足を補うようなイメージですね。教本の良いところはしっかりした権威ある画家さんや知識人が監修してくれているところだと思いますし、動画やネット記事はまさに生きた情報という新鮮さや真実味があるわけです。

 

そこをあなたなりに掛け合わせて「自分自身の軸」みたいなものを作っていければ上達への道は確実に近くなります。

 

「時代」というものを考えた場合、動画という一番情報量が多いメディアが主流となっている今、紙媒体の本をファーストチョイスとして考えるのはちょっとナンセンスだと思いますし、上達においても動画とネット記事と併用しながら「パステル画」のおすすめの描き方の本を活用していってもらうのが一番効率的だと考えます。

 

まあこれはあくまで私の考えとなりますが。

 

 

ここまで完読頂きありがとうございました!