
絵を始めたばかりの頃、「何て自分は絵が下手なんだ・・・」とよく悩んだりしました。まあ画力が乏しかったので当然と言えば当然ですが。
ただ、それ以外でも絵に対する考え方が本当に極端でした・・・。
その極端な考え方により生じた失敗と、今だからわかる改善策をまとめていきます。
まず私は神経質で完璧主義的なところがあります。絵描きにはこのタイプが多いです。
時間をかけて描いた絵でも少しでも納得いかない絵はほぼ全てボツ作品にしていました。
このような行動に至ってしまった原因は、
・完成した絵を見すぎ
・他者作品と比較し過ぎ
という2点です。
「絵を見すぎ」に関してはそのままで、単純に四六時中、完成した絵を隅々までなめ回すように見ていました。
自分の理想通り描けているか、さぼっている箇所がないかなど、普段のだらっとした生活からは考えられないほど、絵に関しては自分に厳しく接していました。
その為、ちょっとした「絵のほころび」も過敏に気になってしまい、修正に修正を重ねるといったことを何度もしてしまっていました。
修正してうまくいく時もあれば、修正したことにより失敗し、ボツ作品入りしてしまうという最悪の負のスパイラルに陥ってしまうことも多々ありました。
絵を見すぎていなければこんなことにはならず、今頃数十作品は手元に残っていたはずです。
今だからこそ思うのは絵は、「時間が経過してから納得がいくようになる」というケースも大いにあるので、一旦は絵のことを忘れる期間を設けるというのも非常に大切なことだと強く思うのです。
他社作品を気にしすぎということに関して、現代はインターネットで嫌というほど他社作品が目に飛び込んできます。この状況をうまくプラスに転じることが出来れば良かったのですが、私は逆でした。
自分が求める画風のアーティストの作品をあえて探し自分と比較し、強い劣等感を感じてしまっていました。凄いアーティストと比べまだまだ絵を描いている期間が少ないので、下手なのは当然なのに「自分の絵はまだまだ作品と言えるほどのものではない」などど卑屈な方向に考えが向いてしまっていました。
他社作品と自分を比べる時は、自分の強みを意識した上で見比べると「自分にはこの部分でオリジナリティーがある」という差別化ができ、全てを否定するようなことがなくなります。
しかし、当時の私はそんな考えには至らず、常に非力な自分を責め続けていました。絵はやはり「自分にしかない味」という部分を追及することが本質であると私は考えています。