
私は「絵」を含め人生における苦境を、
「自分に狂う」こと、
「自分に心酔する」ことで乗り越えてきました。
根本的にどうやっても興味がわかないこともありますが、大抵のことは「自分に狂うこと」「自分に心酔すること」で物事を成し遂げてきました。
「自分に狂うこと」
「自分に心酔すること」
とは何か?
自らの過去を掘り下げて、掘り下げて、掘り下げ
まくって苦しいぐらいに考えてみたところ・・・
出来る限り、リアルに身近に「成功した自分を想像すること」
だったように思えます。
ニヤけてしまうぐらいに鮮明に想像することです。
その結果、自然とゴールに向かって没頭する自分自身を好きになっていき、この自分自身を好きになる気持ちが狂ったような継続力に変わっていったのだと感じます。
【エピソード1】継続力
「狂ったような継続力」が芽生えたきっかけ -中学生時代-
中学生時代はバスケットボールに打ち込みました。毎日部活に励み汗を流しました。
基礎をしっかり学ぼうと思い、パス出しの練習、シュートの練習、体力強化の為の走り込み等、徹底的に頑張りました。
徐々に基本的な技術も身に付き、試合形式の練習の中でもそれなりに自分のイメージ通りに動けるようになっていきました。
日々の上達を感じることでバスケがより一層好きになり、どんどんバスケにのめり込んでいきました。
この辺りの過程がスポーツの醍醐味だと言えると思います。思春期を迎える中で、バスケを生きがいとしながら充実した日々を送るようになっていました。
しかし・・・
「充実した日々」というのはやはり長続きはしないものです・・・。
スポーツは時に残酷で、にょじつに「才能の有無」を突き付けてきます。
中学2年生になり、自分たちの世代が主役になった頃から徐々に自分より才能がある者との差が明確に生まれ始めました。
才能のある者順にスタメンに選出され、自分を含めその他の者がベンチを温めるようになっていったのです。
この時は本当に悔しくてたまらなかったのを今でも覚えています。
「毎日頑張っているのになぜこうも差がつくのか・・・」と。
部活後の帰り道でも、スタメン同士の会話の間には何故か入りづらかったり、部活以外の場面でも変にスタメンに気を使ってしまったりと、いつしか暗黙の上下関係みたいなものが生まれてしまいました。悔しい気持ちもありつつ当時はこれでしょうがないのだと納得していました。
それでもいつかレギュラーの座をつかむのだと、毎日必死に練習に明け暮れました。中学生時代はバスケ一色でした。
しかし結局、レギュラーがケガ等で試合に出場できない時に数回はスタメンで出場できたものの、完全なレギュラーにはなれませんでした。
明確に何をどうすればうまくなるのかもつかめないまま頑張りましたが、結果が付いてこない苦い中学生時代でした。
ただこの頃初めて自分の中で、
「不思議な感覚」が芽生えたのです。
腹の底からじんわりとみなぎってくるような感覚でした。
レギュラーになった自分・・・
華麗にプレイする自分・・・
未知なる自分を追いかけている自分・・・
それらを想像している自分自身に強烈な興奮を感じ心酔していくような心地よい感覚になっていったのです。腹の中で何かが少しづつ温まっていくような。
まだまだ上を目指せるし、そこに辿り着いた時のたまらない興奮、そこに辿り着いた自分を周りが見た時の驚き、そんなことを想像したら鳥肌が立つほど興奮する自分を抑えられませんでした。
願いが叶って完成された自分を想像し、良い意味で狂い、心酔していくことへの喜びを感じたのです。
この時の感覚が今でも私を支え突き動かしていることは間違いないです。
その後長く絵を描き続ける為の「電池」のような精神の支柱になったのです。
「狂ったような継続力」が養われた -高校生時代-
高校生になってもこの未知なる自分を想像することへの興奮を維持したままバスケ部に入り、バスケに心酔していきました。
新しい仲間でやるバスケは全身の毛穴が開く程、新鮮で本当に楽しいものでした。
中学生時代同様、日々の練習に励み、加えて家での筋トレや先輩からの勧めでイメージトレーニング等も取りいれました。
新しい環境ということもあり色んな情報をスムーズに飲み込むことができました。その甲斐あってかめきめきバスケの腕も上達していきました。
そして入学から1年が経ち自分たちがメインの世代になった頃、ようやく夢のレギュラーに定着することができました。本当に嬉しかったです。
中学生の時に感じていた劣等感等も一気に吹き飛びましだ。想像していた、完成された自分になれたのです。人生で初めて何かをやり遂げたと思えた瞬間でした。
それからは引退するまでレギュラーの座を守りながらバスケに打ち込むことができました。残念ながらチーム自体はそんなに強いチームではなかったのですが。
ちょっとした「考え方の工夫」で人生が変わる
中学高校時代を通じて、
未知なる成功した自分を想像すること、そのこと自体に興奮し狂ったように心酔すること
で何事にもぶれない精神力を養うことができました。
成功を想像することで自分を高め、諦めない心を身につけることができたのです。この時の意識が今に至るまでの私の精神の基盤となり、その後の人生に大きな影響を与えました。
大学受験の時も狂ったように一日10時間勉強し第一志望の大学に合格することができました。大学生になった自分を想像し没頭する自分に心酔しながら1年間を乗り切りました。
絵についても、絵の道を志してからすでに11年程の月日が流れましたが、未だに探究心が薄れることもなく、むしろ歳を重ねる毎にどんどん探求心が増していっているぐらいです。
下の絵も250時間を費やし完成までこぎつけることができました。
継続力
継続力について私の経験を通じて述べてきましたが、現代は特に変化が激しい時代なので心がブレてしまいがちになるのも無理はないと思います。単純に「頑張ろう」「気合入れよう」では中々物事を諦めない心を維持するのは難しいかもしれません。人間が最も苦手とすることが「継続」だと思うので。
しかしながら、そんな時はあえて「苦しい今」から一旦目をそらし、少し先のかっこいい理想の自分を想像し、頑張っている自分に酔ってみるというのも物事の継続に繋がる一つのきっかけになるかもしれません。
人生意外と少しの「きっかけ」が大事だと思います。
【エピソード2】夢