
鉛筆画を描いているKeigo Nです。
私の今までの経験から絞り出した、鉛筆でリアルな顔を描く時に「失敗しやすい3つのパターン」というものを検証してみました。
失敗しやすいパターン1 「鉛筆の芯先」
まず「鉛筆の芯先」です。鉛筆の芯先が丸まっている状態で、例えば「肌」を描いたとします。そうすると丸まった芯先が紙の目にうまく入り込まない為、
パっと見、粒粒のようなザラザラした肌に仕上がってしまうことがあります。個人的にはこの粒粒の質感も嫌いではないのですが、
「リアルな人物」という観点で考えると絵としては良い着地にはなりません。
失敗しやすいパターン2 「手を動かすストロークが長すぎる」
次に鉛筆を動かす時のストロークに関して、ストロークが長ければ長い程、線と線の間が開いてしまう為、
ぼかしても紙の余白が浮き出た状態になり、線状の質感になってしまいます。
「デッサン」ならば少々粗くなっても、形が捉えられていれば良しとされるかもしれませんが、
繊細な人物画を描くに当たっては、大きく長いストロークは不向きです。
正しい手の動かし方としては、手首のみを動かすようにすると自然と短いストロークになる為、繊細な人物を描けるようになります。
参考までに私の人物模写の動画を貼り付けておきます。
失敗しやすいパターン3 「消しゴムを多用し過ぎ」
次は「消すという行為をできる限りしない」ということです。
まず鉛筆画において「失敗したら後で消せば良いからザックリ描いていこう」という考えはNGです。
なぜなら頻繁に「練ゴム」や「消しゴム」で強めの圧をかけてグッと消してしまうと、結局完全には鉛筆が消えず汚い消し跡が残ってしまうからです。
またその消した部分に上から鉛筆で描写をしても紙が痛んでいる為、うまく鉛筆が乗らずに、繊細な描写ができなくなってしまうのです。
従って、消しゴムを使わないで良いように繊細に色を乗せていくことが重要なのです。
特に「髪」を描く時はまさに「消すという作業をしない」という意識が重要です。
その辺りの話はコチラの記事で解説しています。是非初級者の方には読んでほしい記事です。
まとめ
最後に、道具の観点からいくつかアドバイスをさせてもらうと、
人物画に限らず、鉛筆で繊細な表現をしたいなら紙は「ケント紙」一択で大丈夫です。
ただ100均のケント紙は表面がザラついている為、絶対にリアルな描写には不向きです。
鉛筆削りですが、手動の物と「電動鉛筆削り」の二つがあればベストです。
性能の良い電動鉛筆削りなら芯先を少し長めに削ってくれますし、削り過ぎ防止機能が付いている物もありますので、
肌を繊細に描くには最適です。
また「曲線定規」というあらゆる曲線をうまく引ける定規があります。
雲形定規とも呼ばれています。このアイテムは例えば人物画なら「何本か飛び出た髪」を描く時に重宝します。
あごのラインを正確に描く時にも使えるかと思います。持っていて損のないアイテムです。
このように、道具を知り、使いこなすことでも失敗を避けられるケースがあります。
時に失敗を恐れ慎重になることで良い絵が生まれることもあります。